データからみる外食産業 [2012年1月]概況

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■ 2012年01月市場動向調査(平成24年2月23日発表)

 

 1月度の概況
<外食市場1月の動向>

 前月に引き続き好調な客数に支えられ売上は前年並みを確保

<全体概況>

  外食産業の1月度売上は全体で対前年比100.0%と前年並みを確保した。ファーストフードとディナーレストランの業態は堅調だった前年同月を上回り、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋、喫茶の3業態も一部に好調な店舗が見られたことが業界全体の売上確保につながった。
客数も対前年比101.7%と好調であったが、下旬以降は雨や雪の影響で伸び悩んだ。
平均気温は前年と同水準(東京△0.3℃、大阪+1.2℃)であったものの、降水量が東京で50mm(前年同月3.5mm)、大阪で34mm(同0.5mm)と多く、各地の降雪も客足を左右した。
ファミリーレストラン業態の焼き肉は、風評被害の影響は薄れつつあるものの、前月から一転して今月は83.8%と、前年同月の売上が108.4%と大幅増であったことを差し引いても厳しい状況にあることが伺える。ヒット商品の生肉の販売が実質的に不可能になったことで客足が遠のいたことが大きな一因といえよう。

 

<業態別概況>

■ファーストフード業態
・ 売上高は100.7%と5カ月連続して前年を上回った。業種別では、洋風が新メニューの投入等により売上を伸ばした店舗があるものの、前年同月のキャンペーンの反動等によりシェアを分け合う形となり前年比98.5%に留まった。
和風は新メニュー効果が一巡したことに加え、悪天候により客足が伸び悩んだが、ほぼ前年並みの99.8%であった。一方、麺類は季節商品であることや意欲的な出店拡大が売上に寄与し、前年比111.8%と好調を維持した。持ち帰り米飯・回転寿司は年始需要にも拘わらず前年比98.9%であったが、昨年11月以降下げ幅は縮小する傾向にある
 

■ファミリーレストラン業態
 業態全体の売上高は前年比99.2%であったが、和風は売上104.0%、中華も同103.2%と、いずれも客数、客単価の上昇で好結果を得た。
一方、洋風は低価格志向を反映したメニュー改訂や販促等により客単価が低下傾向にあることから、客数は前年並みだが売上はわずかに前年を割り込み99.7%となった。
焼き肉はファミリー層向け店舗が悪天候により客足が伸びず、また生肉商品が店舗から消えたことも影響して、客数が83.5%と大きく落ち込み、売上は依然厳しい状況にある。


■パブ・居酒屋業態
 業態全体の客数は96.6%、客単価101.5%、売上98.0%であった。パブ・ビアホールは客単価が低下したものの順調に客数を確保し、売上は100.3%と引き続き好調を維持している。
一方、居酒屋は店舗数の縮小に伴い客数が95.8%と落ち込んだものの、客単価が伸びて売上は先月と同じく97.8%となった。


■ディナーレストラン業態
・ 売上は100.7%と昨年9月以降5カ月連続して前年を上回っている。
悪天候により客足が伸びない店舗もあるなか、大震災の影響も一段落し、客単価の上昇が売上に寄与する形となった。


■喫茶業態
・ 店舗改装や大型店の出店等により堅調に推移したものの、路面店が悪天候の影響を受け、客数99.5%、客単価99.8%、売上高99.3%と、わずかだが前年同月に及ばなかった。 


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