データからみる外食産業 [2009年3月]概況
無料で閲覧・検索・ダウンロードする事が出来ます。
■ 2009年03月市場動向調査(平成21年4月27日発表)
3月度の概況
<外食市場3月の動向>
●世の中に吹きまくる不況風を糧にして、堅調に推移するファーストフード
<全体概況>
3月度売上状況は 、 全店ベースによる全業態トータルで前年同月比 98.6 %と前月より改善したものの引き続き前年割れとなった。昨年に比べ土曜日が一日少ないことやWBC開催の影響もあり、客数、客単価ともそれぞれ 99.2 %、 99.4 %と前年割れとなった。しかし、WBC開催終了後は連覇という好結果により消費者心理が向上し、優勝記念キャンペーン等で客数が持ち直してきた。 業態別では、ファーストフード業態が不況下でも客数だけでなく客単価も伸ばし、売上は前年同月比 104.9 %と、全業態を牽引している。また、ファーストフード業態の和風チェーンや麺類チェーンは積極出店が定着してきた。
<業態別概況>
■ファーストフード業態
売上は 104.9 %と引き続き堅調に推移している。洋風チェーンは店舗数が 98.7% と下回るが、積極的な販促等により、客数、客単価とも前年を上回り、売上は 107.4 %と大幅な伸びを示した。麺類及び和風チェーンは店舗数の大幅な伸びを反映し、売上はそれぞれ 110.2 %、 103.4 %と好調に推移した。一方、この業態の中では出遅れている持ち帰り米飯/回転寿司チェーンは、「桜の開花時期の遅れが影響し、特に3月後半が厳しかった」というコメントがあった。
■ファミリーレストラン業態
売上は 92.7 %と前月よりさらに悪化した。中華チェーンは店舗数が 91.7% と大きく割れたが、売上は 97.3 %とこの業態の中では比較的好調に推移している。
■パブ・居酒屋業態
売上、客数とも 93.8 %と前年割れとなっている。あるパブレストラン・ビアホールチェーンの会員社からは「予約宴会比率の高い業態でのマイナスが著しい」というコメントもあった。客数が伸び悩んでいるため居酒屋チェーンの売上は前年同月比 94.8 %と不振にある。
■ディナーレストラン業態
売上は 89.9 %と大きく下がっており、前月に引き続き、客数・客単価ともそれぞれ 93.4 %、 96.2 %と大幅に下がっている。
■喫茶業態
売上は 95.5 %と前月に引き続き下回っている。これまで客単価は、 105.0 %超と好調だったが、 101.9 %に留まった。